桜チャート(Sakura Chart)

CSV を貼り付けるだけで、統計グラフを自動生成できる無料ウェブツール

1. コンター図(等高線図)とは?

コンター図は、平面上のX・Y座標で測定した値Zを、色と等高線で表すグラフです。 地形図の等高線が同じ標高の地点を結ぶように、コンター図では同じ温度、濃度、圧力などを持つ地点を線で結びます。

表だけでは見つけにくい「値が高い場所」「低い場所」「変化が急な境界」を、位置関係を保ったまま確認できるのが特徴です。 ヒートマップに似ていますが、格子状にそろっていない測定点でも、座標から三角形を作って補間することで描画できます。

温度データを全Z共通レンジで表示したコンター図
温度:全Z共通レンジ
温度データを個別レンジで表示したコンター図
温度:個別レンジ
濃度データを全Z共通レンジで表示したコンター図
濃度:全Z共通レンジ
濃度データを個別レンジで表示したコンター図
濃度:個別レンジ

同じX・Yデータでも、Z列と色レンジの設定によって分布の見え方が変わります。

2. コンター図が使われる場面

X・Yが位置、Zがその地点の測定値になっているデータに向いています。

分野X・Yの例Zの例確認したいこと
製造・品質ウェハや基板上の位置膜厚、抵抗、欠陥数面内分布や偏り
化学・実験容器内の位置濃度、pH、温度拡散や反応の分布
気象・環境経度・緯度気温、降水量、汚染濃度高い地域と低い地域
機械・流体部品表面や流路内の位置圧力、速度、応力集中箇所や勾配
地形東西・南北方向の位置標高、水深山、谷、傾斜

3. X・Y・Zデータの準備

1行を1つの測定地点とし、X座標、Y座標、測定値Zを列に分けます。 Z列は複数用意でき、桜チャートでは一度に複数の項目を選択できます。

X,Y,温度,濃度
0,0,18,1.2
1,0,20,1.8
2,0,23,2.5
0,1,19,1.5
1,1,24,2.8
2,1,27,3.4
0,2,21,1.9
1,2,26,3.1
2,2,30,4.0

このデータ形式でコンター図を作る →

この例では、XとYが測定位置、温度と濃度がZ列です。 描画には、有効な数値を持つ異なる座標が3点以上必要です。 ただし3点が一直線上に並ぶだけでは面を作れないため、平面上に広がった測定点を用意します。

4. 「全Z共通レンジ」と「個別レンジ」の違い

桜チャートは、選択した各Z列について共通レンジと個別レンジの2種類を同時に作成します。 目的によって、正しい見方が異なります。

4-1. 全Z共通レンジ

選択したすべてのZ列で、色の最小値と最大値を共通にします。 同じ色が同じ数値を表すため、温度Aと温度B、処理前と処理後など、複数の図の絶対値を公平に比較できます。

ただし値の範囲が大きく違う列を一緒に選ぶと、小さい方の変化が同じ色に圧縮され、ほとんど一色に見える場合があります。

4-2. 個別レンジ

Z列ごとの最小値・最大値を使って色を割り当てます。 各項目の中にある細かな分布や勾配を見つけるのに向いています。

一方で、図ごとに同じ色が異なる値を表すため、色だけを見てZ列同士の絶対値を比較してはいけません。 必ずカラーバーの数値も確認します。

目的選ぶ表示
複数のZ列の高さを同じ基準で比較したい全Z共通レンジ
各Z列の内部にある小さな変化を詳しく見たい個別レンジ
両方を確認したい左右を並べて判断する

5. 桜チャートでコンター図を作る手順

  1. コンター図作成画面を開きます。
  2. 1行を1地点としたCSV/TSVデータを貼り付け、「列を読み込む」を押します。
  3. X座標の列とY座標の列を選びます。
  4. 描画するZ列を1つ以上選びます。複数選択も可能です。
  5. 必要に応じて、個別画像のZ最小値・最大値、等高線数、カラーマップ、透明度を設定します。
  6. 「コンター図を描画」を押します。
  7. 各Z列について、全Z共通レンジと個別レンジを見比べ、必要な画像を保存します。

個別レンジの最小値・最大値を空欄にすると、Z列ごとの最小値・最大値が自動で使われます。 等高線数は3~40の範囲で指定できます。

6. 等高線数とカラーマップの選び方

6-1. 等高線数

等高線数を増やすと滑らかに見えますが、測定点が少ないデータで細かく分けても、実際の情報が増えるわけではありません。 まずは初期値の12前後で確認し、段差が粗すぎる場合だけ増やすとよいでしょう。

6-2. カラーマップ

  • Viridis/Cividis:小さい値から大きい値へ連続的に示す一般的なデータに向いています。
  • Plasma/Inferno/Magma:明るさの差を強く見せたいときの候補です。
  • Coolwarm:基準より低い/高いといった両方向の差を見せたいときに使いやすい配色です。
  • Turbo/Jet:色の変化は目立ちますが、境界が実際以上に強く見えることがあるため、カラーバーと一緒に読みます。

複数の図を比較するときは、レンジだけでなくカラーマップも統一します。

7. 読み取るときの注意点

7-1. 色の境界は実測点そのものではない

測定点と測定点の間は補間によって推定されています。 急な変化があり得る対象では、測定点を増やすか、元データと照らし合わせて判断します。

7-2. 測定点の密度に注意する

点が密集した場所と少ない場所が混在すると、点の少ない領域ほど推定の不確かさが大きくなります。 可能ならX・Y方向に偏りの少ない測定計画にします。

7-3. 描画範囲は測定点で囲まれた内側

桜チャートのコンター図は測定点から三角形を作るため、基本的には測定点で囲まれた範囲を可視化します。 測定範囲の外側まで値が続くと決めつけないようにします。

7-4. 色だけでなくカラーバーを見る

特に個別レンジ同士を比べるときは、同じ黄色でも同じ値とは限りません。 色とカラーバーの数値をセットで読みます。

8. まとめ

  • コンター図は、X・Y位置に対するZ値を色と等高線で表すグラフ
  • 温度、濃度、膜厚、圧力などの面内分布を見るのに向いている
  • 共通レンジはZ列同士の比較、個別レンジは各列内の細かな変化の確認に使う
  • 補間された図なので、測定点の数・配置とカラーバーも確認する

桜チャートのコンター図作成画面では、 X・Y・複数のZ列を選ぶだけで、共通レンジと個別レンジを並べて確認できます。 実験データや面内分布の確認に活用してみてください。

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